
芸歴45年!ものまね界のレジェンド
「傷だらけ」になって至った新境地
「もうステージに立てないかもしれない」
取材を始めた5月。コロッケは、都内の病院に入院していた。無精髭をはやし、全体的に痩せ、立つこともやっと。長年、体を張った芸を続けてきたことで両膝を痛め、人工関節を入れる手術を受けていたのだ。だが回復が遅れ、ステージに立てない日々は2か月に及んでいた。「こんなに仕事を休むのは、45年の芸歴で初めて」。病室では気丈に振る舞い、取材スタッフにものまねも披露。だが胸の内には、誰にも見せたことがない不安があった...。
いわずと知れた、ものまね界のレジェンド。郷ひろみ、野口五郎、森進一から、BTSやEXILEまで...そのレパートリーは1,000を超えるという。醍醐味は、対象の本質をつかんでデフォルメすること。五木ひろしのものまねはロボットへと昇華し、"五木ロボットひろし"として幅広い世代を爆笑させてきた。
そんな65歳が、ゼロから立ち上がる。
カメラは、ソロコンサート復帰を目指す舞台裏に密着。捉えたのは、長く芸を支えてきた創作の秘密―「目で聴いて、耳で見る。そうすると、見えないものも見えてくる」という神髄だった。
取材期間中、熊本に里帰りした。母子家庭に育ったコロッケは、働く母の帰りを待つあいだ、ひとつ違いの姉と"ものまね遊び"をして寂しさを紛らわしたという。母の信念は、「笑うとが人間たい」。89歳になった彼女と再会したレジェンドは、少年の顔に戻っていた。
7月のソロコンサート本番。病室で構想を温めた新たな芸にも挑む。大爆笑は、また起きるのか―

CATCH UP
TVer・動画イズムで無料見逃し配信中!
動画イズムでは一部過去エピソードも配信中!(有料)
BACK NUMBER
このサイトをシェアする