昨季で現役を引退した野球解説者の能見篤史さんが、オリックス戦士に直撃インタビュー。今回は、2月の宮崎キャンプでも取材したベテラン右腕・比嘉幹貴投手(40)に話を聞きました。能見さんが「オリックスには欠かせない存在」とまで評する比嘉投手。そんな右腕が思わぬハプニングに巻き込まれた真相も語ってくれました。主なやり取りは以下の通り。

比嘉「めちゃくちゃ本気出しているんですけど(笑)」

MBS井上雅雄アナウンサー:能見さん、今季の比嘉投手の投げっぷりは見ていてどうですか?
能見篤史さん:ちょっとまだ本気出してないかなというのはあるかなと思っています。
比嘉幹貴投手:そうですね……めちゃくちゃ本気出しているんですけど(笑)
井上:能見さんから見て、本気を出せばどんなピッチャーですか?
能見:ランナーがいようが、満塁だろうが、ノーアウトだろうが、(マウンドへ)出せば必ずゼロで帰ってきてくれる男なので。その辺がいまちょっとエサをまいてる時期かなと。後半に向けてね。
比嘉:めちゃくちゃ全力でやってるんですけど(笑)よく見てらっしゃるなと思いました。

比嘉「方言が出ちゃって。『アガッ』って」

井上:能見さんと話していて、何か印象に残っていることはありますか?
比嘉:あります、あります。
能見:どっちかというとまじめな話を2人ではしないので。比嘉投手はムードメーカーなので、盛り上げたり。
井上:興味ありますね。2人でどんな盛り上げ方をするのか。
能見:盛り上げますよ、本当にね。後輩から思いっきり蹴られるとかね。
井上:どういうシチュエーションなんですか。
比嘉:色々あったんですけど。本当に。びっくりしました。
能見:実は、後輩が間違えて蹴ったら比嘉投手だったっていう。
井上:違う人を蹴ろうと思って、蹴った先が比嘉さんだったんですか?
比嘉:はい、そうです。
能見:蹴ったのがまぁまぁ本気だったんです。みんなびっくりして。
比嘉:本人が一番びっくりしました。
井上:蹴られた時はどんなリアクションだったんですか?
比嘉:(沖縄の)方言が出ちゃって。「アガッ」って。え!?みたいな。やばかったですよ、登板直前で。
井上:すごい状況ですね。
比嘉:(その場面は)0点だったんで、良かったですけど。
井上:0点に抑えたんですね、すごい。今年は得点圏でもヒットは1本しか打たれていない。能見さんが言ったように、結構大事な場面が多いと思いますが?
比嘉:ランナーがいてもいなくても、やることは一緒なので。そのバッターを抑えて、次のピッチャーにつなぐ。そのイニングを終わらせるとか。本当にひとりひとりという気持ちでマウンドに立っています。
能見:こんなタイプじゃないんですよ、本当は。もっと明るいタイプなんですけど。
井上:そうなんですか?
比嘉:人がいっぱいいらっしゃって……(笑)
能見:謙虚な人間なので。

能見「3連覇は2人のベテラン右腕にかかっている」

井上:まだまだシーズン長いですから、能見さんから激励を。
能見:激励というか、やっぱり平野投手もそうですけど、比嘉投手はオリックスには欠かせない投手ですので。ブルペンに2人いてくれないとうまく回らない。今後のオリックス、3連覇はこの2人のベテラン右腕にかかっていますので、ぜひとも。
比嘉:はい、一生懸命。能見さんが今年からブルペンにいないので、すごく寂しいんですけど、頑張ります。また球場にいっぱい足を運んでくださったら、みんな笑顔になりますんで。
能見:ちゃんと見てますよ。
井上:では引き続き頑張ってください。ありがとうございました。
比嘉:ありがとうございました!