京都有数の観光地・嵐山。渡月橋から徒歩圏内にある嵯峨エリアの住宅街では、一部の土地を外国人が買っているといいます。なかには約1000坪・推定6億円という土地も。地域住民や不動産登記によると、所有者は中国人だということですが、記者が訪ねると家には誰もいませんでした。

 こうした外国人による不動産取引は原則自由です。しかし今、「価格高騰の一因になっている」などと問題視する声も上がっていて、政府がルールの見直しに向け実態把握を進めています。 

 今回の衆院選でも争点となっている「外国人政策」。外国人による不動産取得の現状や、諸外国の政策などMBS京都支局キャップ・木村富友佳記者の取材を含めまとめました。

新築マンション「国外からの取得率」は3%

 東京23区の新築マンションの平均価格は、2025年で1億3613万円(不動産経済研究所より)。

 国交省によると、2025年上半期における東京都内の新築マンションの「国外からの取得率」は3%だということです(所有者欄に記載された住所が国外)。

 これに対して、法務省は、不動産登記の際の「国籍情報の提供義務付け」を今年度中に施行する方針です。

京都有数の観光地でも…「一帯を中国系の不動産会社が…」

 人気を博しているのは、都心のマンションだけではありません。「竹林の小径」で知られる京都有数の観光地・嵐山の周辺を取材すると…

 (地域住民)「このうしろ側ずっと、向こうのお寺の方まで、一帯を中国系の不動産会社が…」

 渡月橋から徒歩圏内にある嵯峨エリアの住宅街では、一部の土地を外国人が買っているといいます。

 住民から教えてもらった場所を訪ねてみると、約1000坪、推定6億円の土地が。地域住民や不動産登記によると、所有者は中国人。

 一体どんな人物なのか、記者がインターフォンを鳴らしましたが、全く反応がありません。以前の所有者である日本人は…

 (元の所有者)「高齢で住宅の維持が大変になってきたので、知り合いを通してアメリカ人の投資家に売りました」

 土地はその後、現在の主である中国人に転売されたようです。
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 周辺には他にも外国人の手に渡ったとみられる土地が数多くありました。しかし、10軒以上を訪ねてみましたが、家の主には誰一人として会えませんでした。

 そんな中、家主と会ったことがあるという住民に話を聞くことができました。

 (地域住民)「丁寧に一文字一文字しっかり日本語で書いていて…」

 約2年前、斜め向かいの土地を購入した中国の女性が、「引っ越しのあいさつ」にやってきたといいます。ですが、そのあいさつ以降は…

 (地域住民)「(Q住んでいる?)ほとんど見かけないですけどね。あんまり生活感がないので全くわからない。わからないのが不安ではあったりしますけどね」

 嵐山の土地を購入しても、そのほとんどが定住していないとみられます。

 こうした外国人による不動産取引は原則自由です。しかし今、「価格高騰の一因になっている」などと問題視する声も上がっていて、政府がルールの見直しに向け実態把握を進めています。

安全保障上で重要な土地は?

 安全保障上重要な土地は、どのような状況にあるのでしょうか?

 2022年、防衛関係施設や原子力関係施設など重要施設周辺の土地・建物の取得状況を調査する「重要土地等調査法」が施行されました。

 内閣府によると、土地・建物11万3827件のうち、外国人・外国法人による取得は「全体の3.1%(3498件)」だということです(2024年度)。

 そのうち、中国が1674件、台湾が414件、韓国が378件となっています。

外国人による不動産取得 諸外国の状況は?

 外国人による不動産取得について海外の状況を見ていきます(国交省より)。

 ▼ドイツ    外国人の土地所有権の規制はない
 ▼フランス   外国人は原則自由に土地を所有することができる

 一方、外国人による土地所有が認められていない、あるいは高い税金が課される国もあるようです。

 ▼フィリピン  外国企業・外国人による土地所有は認められていない
 ▼シンガポール 不動産取得者への“追加”課税
  2021年 外国人…30%
  2023年 外国人…60%
  (JETRO)

各党の外国人政策

 今回の衆議院選挙における不動産取引などに関する各党の外国人政策は以下の通り(公約やアンケート回答などより)。

<各党の外国人政策>
 ▼自民
  外国人の土地取得等に関する新たな法的ルールを速やかに整備
 ▼維新
  外国人や外国資本による土地取得規制を強化する法案を策定
 ▼中道
  日本人と外国人が共生できる「多文化共生社会基本法」を制定
 ▼国民
  「居住目的以外」の取得には規制の導入や追加的な課税を検討
 ▼共産
  不動産価格の高騰は投機的売買が原因 排外主義に断固反対
 ▼れいわ
  排外主義に反対 外国人の包括的な権利を規定する法律を制定
 ▼参政
  住宅の購入に制限 土地購入は厳格化し基本禁止とする
 ▼ゆう
  秩序ある受け入れと地域の安定を両立
 ▼保守
  安全保障上脅威となる外国勢力の買収は禁止
 ▼社民
  排外主義に反対 多文化共生の社会を実現
 ▼みらい
  非居住外国人への固定資産税引き上げ

 2月8日(日)の投開票までに、各党の外国人政策をチェックしてみてはいかがでしょうか?

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