今年4月7日、大阪府をはじめとする7都道府県に「新型コロナ特措法32条第1項」に基づく「緊急事態宣言」が出された。これは史上初めてのことだ。各自治体の長は、一般市民に対し前例のない自由の制限を求める、という重責を担うことになった。
人口900万人弱、都市閉鎖された中国・武漢とほぼ同等の大きさの都市・大阪府...。番組では、府の吉村洋文知事が、コロナウイルス感染防止対策として、外出自粛、学校や事業者への休業要請、「大阪モデル」による出口戦略など、社会生活に影響を及ぼすさまざまな決断をする様子と、知事を支えるべくさまざまな施策を立案する府の健康医療部の奮闘ぶりを克明に記録し、コロナ禍と闘う行政マンの姿を伝える。
また、コロナ感染のさまざまな当事者にも話を聞くほか、PCR検査の数が少ないといわれる中で、現場がどのように対応しているのか、などについても取材する。
月1回、それも日曜日深夜の放送という地味な番組ながら、ドキュメンタリーファンからの根強い支持を頂いており、2020年4月で放送開始から40年になります。
この間、番組は国内外のコンクールで高い評価を受け、芸術祭賞を始め、日本民間放送連盟賞、日本ジャーナリスト会議賞、更にはテレビ界のアカデミー賞といわれる国際エミー賞の最優秀賞を受賞するなど、輝かしい成果を上げてきました。また、こうした長年にわたる地道な活動と実績に対して、2003年には放送批評懇談会から「ギャラクシー特別賞」を受賞しています。
これからも「地域に密着したドキュメンタリー」という原点にたえず立ちかえりながら、より高い水準の作品をめざして“時代を映す”さまざまなメッセージを発信し続けてまいります。