『浄瑠璃寺(木津川市)』編

#3 2022年10月16日(日)放送

極楽浄土の世界を庭園に模した「浄瑠璃寺」(じょうるりじ)が木津川市加茂町にあります。

創建は1047年(平安時代中期) 庭園の中心に宝池を配置し、西に本堂の阿弥陀堂。東には三重塔という平安時代から伝わる浄土庭園を今日に伝えるものとして国の特別名勝及び史跡に指定されています。

本堂の阿弥陀堂(国宝)には、九体の阿弥陀如来坐像(国宝)が、三重塔(国宝)には薬師如来像(重要文化財)が、安置されています。九体の阿弥陀如来坐像を安置する九体阿弥陀堂は平安時代に京都を中心に多数造られましたが現存しているのは唯一浄瑠璃寺のみ。

寺名の由来は創建時のご本尊である薬師如来の住む世界「浄瑠璃世界」からつけられました。浄瑠璃とは仏教の言葉で、煩悩やけがれから離れたお薬師如来が住む澄み切った瑠璃の大地、すなわち浄瑠璃世界をさします。

春と秋の彼岸には太陽が阿弥陀堂の中心に来るように造られ、宝池の周りは多くの植物を楽しむこともできそうです。

静寂の浄土世界に入ったような清らかな気持ちを誘う浄瑠璃寺に足を運んでみては如何でしょう。

※豊かな暮らしと平和を授ける幸福の女神の秘仏「吉祥天女立像」は10月1日から11月30日まで秋の特別公開中です。

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