料理を撮影し続け40年。京都の食事情を知り尽くした食いしん坊カメラマンが、好物のとろみ料理を披露する新企画。和食のあんかけ料理をはじめ中華の甘酢餡、カレーうどんやデザートまで。ハリー巨匠撮影、シズル感たっぷりの写真とともにご紹介します。
三十三間堂のほど近く、住宅街の路地裏に「お好み焼き 吉野」はある。
今でこそ、観光客や修学旅行の生徒たちにも人気の店になり、週末には行列も出来るようになったが私が通い始めた40年近く前は教えてもらわなければまずたどり着くことが出来ないし常連客だけのかなりディープなお好み焼き屋だった。
京都市内の七条より南にはこんなディープなお好み焼き屋が何軒も存在するし、それぞれの店に色や味、特徴があるけれど一番好きなのは吉野さん。
メニューはミノ、ホソ、スジ、レバーなどホルモンの鉄板焼きに始まり、お好み焼き、焼きそば、ヤキメシ、そばめし、オムライスなどビールや酎ハイが止まらない。
私が必ず注文するのはミノ鉄板焼き、ホソ入り焼きそば(野菜抜き)。
お好み焼きは豚玉にイカと油かす入れて玉子はダブル。
お好み焼きはにはソースは塗らず焼き上げた状態で運ばれるので、ソースは自分で塗るスタイル。
鉄板横には甘ソース、辛ソース、カツオ、青のりが用意されている。
甘ソース、辛ソースを自分の好みでお好み焼きに塗るのだが、とろみのある辛ソースが旨辛濃厚で最高!
お好み焼きに限らず鉄板焼きや焼きそばにもたっぷりつける。
結果、なんぼでも酒が飲めるマジックソース(笑)
野菜抜きを注文すると「野菜食べなあかんで!」と叱ってくれるお母さん
鉄板焼きも焼きそばもお好み焼きも全部美味しいけど私が吉野に来るのは、吉野のお母さんに会いたいからだと思う。
昨年50周年を迎えられた吉野さん、まだまだ通わせていただきます!