寒い冬、体に沁みるアッツアツのうどんが食べたくなる! 12月10日放送の「教えてもらう前と後」では、うどん業界No.1の「丸亀製麺」と、箸でつまんだだけでちぎれそうなふわふわな超やわ麺で福岡県民のお腹も心も満たしている地方の雄「牧のうどん」の人気の秘密を紐解いた。
サービスを活用して独自の味に
現在、国内外で1000店舗超を展開、圧倒的な売上で業界大手うどんチェーン店にのぼりつめた丸亀製麺。人気メニューランキングの第1位は、1杯300円の「かけうどん」。深い味わいのダシが決め手となり根強い人気となっている。実はこのダシ、水から煮出した昆布ダシをベースに独自にブレンドした魚介ダシを加えているので料亭さながらの味で、風味と鮮度を保つためにすべての店舗で1日に6回以上作っているという。
そんなダシが、誰でも自由にサーバーでかけ放題。さらに、ネギと天かすも乗せ放題という嬉しいトッピングサービスを利用して、丸亀製麺では、客が自分好みにアレンジするさまざまなメニューが誕生している。140円のおむすびにダシをかけて高級なダシ茶漬けにしたり、ご飯に自分の好きな揚げ物を乗せてオリジナル天丼を作ったり、野菜かき揚げをご飯にのせてダシをかけたかき揚げ茶漬けなど、聞いただけでも真似したくなるメニューがズラリ!しかも、揚げ物は頼めば揚げたてを出してくれるというから覚えておくといいかも。
そんな丸亀製麺の社員たちが「本当は教えたくない」という、裏ワザメニューがあるという。その中からとっておきの2つを、国内全店舗の味を統括する麺匠・藤本智美さんが教えてくれた。1つめは、「冷しぶっかけ大根おろし、生卵トッピング」。ぶっかけうどんに大根おろしと生卵を混ぜて食べると絶品! そして2つめは、「ネギ天かすダシ茶漬け」。140円のご飯に無料のネギと天かすをかけた後、ダシをかけて作るお茶漬けだ。
そして、売り上げランキング第2位はうどんではなく、かしわ天がランクイン! 「なぜ?」と思われるかもしれないが、実は丸亀製麺は元々焼き鳥チェーン店だったため、鶏肉に関してはプロなのだ。そのため、美味しく食べられるようにかしわ天を仕上げているというから、うどんを抑えての2位に登場しても不思議ではないのだ。ちなみにこのかしわ天を最も美味しく食べるには、テーブルに置いてある天ぷら用ソースをかけるのがオススメだそう!
フワフワ染み染み"超やわ麺"
全国に店舗を拡大している丸亀製麺だが、実は福岡県だけはなかなか浸透できないという。その原因は、創業43年、福岡県民が子どもの頃からずっと食べてきた、牧のうどんにある。辛い時も悲しい時も楽しい時もいつも一緒だったと言っても過言ではないくらい福岡県民には馴染み深いこの店。博多華丸も「博多ではド定番です!」というほど大好きな様子。
そんな牧のうどんが、博多っ子に愛される一番の理由は麺の特徴にある。博多のラーメンといえば麺が硬い印象だが、実はうどんとなると話が違う。少し力を入れただけでも切れてしまうくらい麺がやわらかいのだ。中でも牧のうどんの麺は特に柔らかいと評判。この究極の「やわ麺」はなんと40分も茹でているらしい。取締役本部長の齋藤さんが、「客がいなくても茹でておきます」というのも納得だ。
一般的なうどんの茹で時間は10分程度なのに、こんなに茹でて伸びないのかと心配になってしまうが...。実はこの麺が最高なのだと客は言う。茹で上がった麺を冷水で冷やすことなくダシをかけて客に提供するこのうどんは、食べている間にどんどんダシを吸って5分で丼のダシ汁が無くなるほど。柔らかくて味が染み込んだこの麺が、めっちゃ美味しい! 毎年開催されている福岡マラソンでは、給水所に牧のうどんが置いてあり、柔らかい麺なので走りながらでも食べられると、走者にも大人気だ。
しかしなぜここまで人気があるのに全国に店を広げないのか。その理由はダシスープにあった。牧のうどんのスープには、最高級品である、北海道・利尻昆布が年間およそ40トン、日本で消費されるうちの7%が使われている。この高級料理店も顔負けのダシスープは、各店舗の店長が毎朝8時に本店に取りに来る。スープを運ぶのに1時間半以上かかるとダシの風味が損なわれるため1時間半以上の遠い店はないという。それが全国展開できない理由だった。もし東京でこのうどんを作ると3倍以上のコストがかかるらしい。福岡じゃないと食べられないこの「牧のうどん」。福岡に行った際は、"超やわ麺"を是非一度体験してみてはいかが!
「教えてもらう前と後」はMBS/TBS系で毎週火曜日よる8時放送。政治・経済・健康・アート・歴史・教育など毎回その分野のスペシャリストが登場し、「知のビフォーアフター」を体感できる。次回は1月7日(火)の放送で、ラク得キッチングッズと肉まんを紹介する。
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