京都・こだわりの専門店!「かつお節」&「タンドリーチキン」

4分でわかる ミント!

2020/03/04 16:30

 街をちょっと散策すると「高級食パン専門店」や「タピオカミルクティー専門店」といった「専門店」をよく見かける。そういった店を見かけても「えっ!?」とはならないが、2月26日(水)に放送された情報番組「ミント!」(MBS)の企画「わざわざグルメ調査隊」で、「えっ!?」となるような「専門店」を取り上げ話題になっている。「なぜこんな場所でわざわざ飲食店を?」など、気になる“わざわざ理由”を探った。取材は「関西のグルメ王」と呼ばれるシャンプーハット・てつじと辻沙穂里アナウンサー。

かつお節丼専門店

20200304105105-b4e9c416acd9f704efa2339d9b8e74091a2888f1.jpg

 今回は「京都編」。まず登場した店は、昨年の夏にオープンしたかつお節丼専門店『節道(ぶしどう)』。わざわざ「かつお節一本」で勝負する店の店主は、福島翔人さん(26歳)。提供する「かつお節丼」は、器にドッサリと削りたてのかつお節がのっていて、"インスタ映えする"と話題の丼だ。早速、てつじと辻アナも、厳選・かつお節(高知産)がたっぷりのった『かつお節丼 昼定食(1,000円 税込み)』をオーダーした。

20200304105158-d37ba4a4b0a85382d08cff653199c21ed59f8135.jpg

「4つのルール」
この「かつお節丼」を美味しく味わうには、4つのルールがあるという。その4つのルールとは...
1)削りたてのかつお節を、何もつけずに"そのまま"でいただく
2)厳選しょう油(海鮮料理専門店のオリジナル)で
3)厳選たまごで「TKG(たまごかけご飯)」としていただく
そして、4)は「出汁茶漬け」で味わう。

20200304105222-354e6df974e55e4fea33c8a54d76e92422b17fdc.jpg

飲食店の向こう側

 「なぜ、かつお節一本で勝負しているのか?」その"わざわざ理由"を、てつじはこう見立てた。「店主の父親が、かつおの一本釣り漁師で、息子はかつお節丼専門店をオープンさせた!」としたが・・・不正解。正解は「僕は、子どもの頃から『かつお節』が好きやったから。それを極めたかった」とニッコリ笑顔の福島さん。福島さんは幼少の頃、おやつ代わりにかつお節丼を食べていたという。それを「いつか究極のかつお節丼を作りたい!」と思い、夢を叶えた店が『節道』。

20200304105309-25148bce525336c40a5e41457ca4f2ce7ea8a9f1.jpg

 そして、「フードロスも考えまして...」と福島さん。続けて「食材にこだわるだけでなく、一つの定食のみにする事で、お店から出てくる廃棄を完全にゼロにできるからです。ロスが一切ないです!」と言い切ると、てつじは「おお!凄い!」と声を上げ、「飲食店の向こう側いってる!」と感心していた。

てつじ行きつけの店

 次の店は、てつじ行きつけの「タンドリーチキン専門店」。店へ向かう道中、てつじは張り切っていた。「辻ちゃん!左を向いてください。向かい側に店が見えてくるから」と案内。素直な辻アナは、左側をキョロキョロ見渡して、店を探すが見つけられずにいた。それは"看板が無い店"だからだ。店の名は『セクションドール』。店の佇まいは洗練された美容室のよう。番組ナレーションでも「外観からは、何の店か全く分からない」といっていた。店に入ると、外観のイメージ通りオシャレな美容室だ。全くインド感はなかった。

20200304105719-cb26a86700cb9f10c58dbd3cc9e7fdde7767a69a.jpg

過熱蒸気オーブン

 オーナーシェフの永松秀髙さん(48歳)は、4年連続でミシュランの『ビブグルマン』に掲載され業界では一目置かれる存在。「そう言えば、なんでタンドリーチキン 一本でやっているのか聞くのを忘れていました」とてつじ。タンドリーチキンだけの飲食店はかなり珍しいではないか。

 そのタンドリーチキンは「過熱蒸気オーブン」といって、水蒸気よりも高温の気体を食材に加える調理器具でつくる。食材の外は"パリッと"、中は"しっとり"するのが特徴。食材の美味しさを最大限に引き出せるオーブン。「300℃の過剰蒸気をつくって、それを分配します。280℃の蒸気と240℃の蒸気をぶつけて食材に当てます」と説明する永松さん。

20200304110019-930595ad7d4250669f0d2e5a364b96daba3812fe.jpg

黄金比率

 店名の『セクションドール』とは、フランス語で「黄金比率」。この黄金比率は調理法だけでなく、仕込みも黄金比率という。鶏肉に使う調味料は、下味やスパイスなど全部で50種類以上。さらに味の層を作り出すため乾かすので、仕込みにかかる全行程はなんと一週間というから驚きだ。そして『黄金比率のタンドリーチキン(1,900円 税込み)』を試食した辻アナは「火を使わずに、このパリパリ感が出ますか!? 美味しい!ジューシーですね!水分がパリパリの皮の中にギュッと詰め込まれている感じです!」と絶賛していた。

20200304110152-f8f42a352ce2e3d5d214f82723101fd379292f44.jpg

世界と勝負したい

 てつじの見立ては「チキンを極めるためにカーネル・サンダースを超えたかった!」としたが・・・永松さんは"食い気味"に「違います!」と答えた。

 正解は「世界と勝負したかった。鶏肉は宗教を超えるので。鶏を食べていない国はないですし、スパイスも(世界)全体で見たらあるんです。メジャーな名前で考えたらタンドリーチキンです」と永松さん。ここまで話を聞くと「野心家なシェフだな」と、あまり良い印象はなかった。しかし、話の続きを聞くと・・・。

役に立ちたい

 「ここ(京都)で9年になるんですが、長いことやっていると常連さんが増えて、その中にお年寄りや体が不自由な方もいらして・・・」と永松さん。東京からわざわざ車いすで来店する人もいるという。「自分の『海外でやってやるぜ!』という欲よりも、その人達に役に立ちたいっていう方が上書きされました。今は継続する方が大事」と打ち明けた。

     ◇

 「わざわざグルメ調査隊」は、情報番組「ミント!」(毎週月~金 午後3時49分放送)で毎週水曜日に放送している企画。「なぜ、わざわざこの場所で?」「なぜ、輝かしい経歴を捨てて店をオープンしたの?」などの"わざわざ"の理由を、シャンプーハットのてつじがその場所を訪れ調査する。

https://www.mbs.jp/mint/info/wazawaza/


SHARE
X(旧Twitter)
Facebook