石川・金沢のフォトスポットとして有名な「鼓門」。2005年に完成したこの門は、金沢の伝統芸能「能」や「素囃子(すばやし)」などで使用する鼓をモチーフにしている。今や、金沢を訪れた人は必ず立ち寄る新しい金沢のランドマークだ。12月23日(水)に放送された情報番組「ミント!」(MBS)の「わざわざグルメ調査隊」では、いつもは関西の飲食店を取り上げているが、今回は金沢スペシャルを。人気㊙飲食店の「わざわざ理由」を、『関西のグルメ王』シャンプーハット・てつじと、MBSの山崎香佳アナウンサーが担当する。
高級魚・のど黒
まず、てつじと山崎香佳アナが最初に訪れたのは、新鮮な魚介類が揃う「近江町市場」。観光客だけでなく、地元の人も買いに来る人気スポット。調査する店は「高級魚のど黒を"わざわざ"丸ごと一匹使った○○」と題し、そこに隣接する「近江町いちば館」内にある「鮮彩えにし」。
看板メニューは、具材が器からはみ出る豪快な海鮮丼『海鮮えにし丼』(2,680円、税込み)。しかし今回は、今が旬ののど黒をちょっと変わった食べ方をするという㊙メニューを調査するのだが、ちょっと変わった食べ方とは一体...。
ひつまぶし!?
料理長の村井保夫さんが運んできたのは「のど黒のひつまぶし」。なんと、のど黒を一匹丸ごと使ったひつまぶしの上には、金沢の名産・金箔が散りばめられていた。思わず「わあ!」と言ってしまいそうな豪華な「ひつまぶし」だった。
試食は、まずはそのままで。山崎アナは「すごい!溶ける!脂がしっかりのっている。大トロ!」と。てつじは「基本、煮付けしか食べたことがないんですが。溶ける!」と感想を。次は、のど黒のアラを長時間煮込んでとったダシを注ぎ、「ダシ茶漬け」にして味わうことに。「身がギリギリ保っている感じですね。ダシに身のうまみが全部溶けている!この食べ方がのど黒を一番堪能できます」と絶賛していた。
では、なぜ"わざわざ"のど黒を一匹丸ごと「ひつまぶし」にしたのか。それは...「うちは、近江市場にある海鮮店の直営店でして、どこの店でもそうなんですが、魚の骨は捨てられています。その骨は、せっかく美味しい魚なので『もったいないなあ』と思っていまして、ダシを取ってみたらビックリするほど美味しいダシが取れました」と料理長。処分するアラから美味しいダシが取れたため、うなぎを参考に「のど黒」をひつまぶしにしたという。金箔もトッピングされた「のど黒のひつまぶし」は3,300円(税込み)。
絶品ジェラート
次の店は、金沢を代表する観光スポット・ひがし茶屋街にある「甘味カフェ 茶ゆ」。この店では「わざわざ地元食材の○○をトッピングした絶品ジェラート」を調査する。○○とは・・・
「茶ゆ」は、風呂上がりの休憩場として開業した甘味処。ジェラートは「抹茶・棒茶・醤油・味噌」など全部で12種類。早速、てつじは『東山アイスもなか 金沢味噌』(400円、税込み)を味わった。
「めちゃめちゃ味噌や!味噌が襲ってきますね。味噌の大豆の甘みが出ていて美味しい!」とニッコリ。続いて、山崎アナは金沢を代表するお茶・棒茶をフレーバーにした「雪見アイスもなか 棒茶」(450円、税込み)を試食。そのお味とは...。「ほうじ茶の香ばしい香りがすごい!甘みはそんなに強くないんですが、美味しいです」。
能登和栗
では、ここで調査する「地元の食材の○○をトッピングした絶品ジェラート」について。○○とは、濃厚な味わいが特徴の「能登和栗」だった。モンブランケーキのような糸状の「能登和栗」がジェラートにトッピンされていた。「能登和栗 モンブラン&アイス」(830円、税込み)。
店主の林茂さんは「小京都と呼ばれる金沢の町ですけど、お抹茶は京都には敵わない...。私は石川県能登半島出身なので、『能登和栗で勝負がしたい』と思いましたので」と、大人気ジェラートに"わざわざ"能登和栗モンブランをトッピングした理由を打ち明けた。今後は、「能登和栗」を使った専門店をオープンさせたいそうだ。是非行ってみたい。
金沢おでんの名店
最後は「金沢おでんの名店が"わざわざ"おでんダシと㊙で作るコラボメニュー」を調査。その店とは「おでん 高砂」といって、創業84年の老舗店。この日、取材に応じた店主の青木幹夫さんは三代目。80年以上受け継がれるダシは、昆布と削り節を使った濃い口の関東風で、おでん種は全部で26種類ある。
金沢おでんの特徴は「金沢ならではのおでん種です。車麩(くるまふ)やばい貝、"ふかし"と言ってはんぺんのかわりのものなどがあります」と説明した青木さん。
早速、てつじはばい貝を試食。青木さんが「上の身をちょっとかじって、肝と一緒に食べたほうが美味しい」と食べ方を伝授。その通りに味わうと...。
「海のフォアグラ!めちゃめちゃ濃厚。ばい貝はさっぱりしているけど、肝(と食べると)こってりになって美味しい!」。そして、山崎アナは車麩を。感想は「めちゃくちゃダシが染み込んでいる。お麩を食べていると言うより、ダシを食べている感じです!」。
さらに、ズワイ蟹のメス「蟹面」のおでんを味わった二人。香箱蟹の漁期は11月6日~12月29日。たった2ヶ月ほどの期間しか食べられない貴重な「蟹面」は、香箱蟹の甲羅に、蟹身・卵(内子・外子)・蟹みそが入ったぜいたくな一品。また、この「蟹面」は食べ終わったあと、甲羅に熱燗を入れて飲む「甲羅酒」が人気という。「お酒にダシのうまみが足されてめちゃめちゃうまい!」とてつじ。
夏場対策
ここで問題。「わざわざおでんダシと㊙を使ったコラボメニューとは?」ヒントは三つ。ヒント①子どもから大人まで大好きなメニュー。ヒント②おでん出汁が最大限に生かせるメニュー。ヒント③金沢のB級メニュー。
正解は...おでんのダシと金沢カレーをコラボさせた「カレーおでん」(800円、税込み)だった。
このカレー、具材はもちろん、おでん種の「車麩・焼き豆腐・大根」などが入っている。和風カレー。店主の青木さんは「おでんは寒いときがメインで、暑い夏は敬遠されますので、夏場対策で考案しました」と"わざわざ理由"を明かした。
先代はこのメニューについて、「『ん......』って感じでした」と言ったそうだが、金沢へ言ったときにはぜひ一度味わってみては。
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「わざわざグルメ調査隊」は情報番組「ミント!」(毎週月~金、午後3時49分放送)で毎週水曜日に放送している企画。「なぜ、わざわざこの場所で?」「なぜ、輝かしい経歴を捨てて店をオープンしたの?」など、気になる"わざわざ理由"をシャンプーハット・てつじが徹底調査。クイズ形式でその"わざわざの理由"に迫る。