『大阪・関西万博』まであと3年。今回の万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」です。そんな中、5月30日、万博に出展する民間企業などのパビリオン構想が発表されました。少しずつ見えてきた大阪・関西万博の内容とは。

70年万博では「電気自動車」「携帯無線電話機」…実現された“未来予想図”

 開催まであと3年に迫った大阪・関西万博。世界からのパビリオンは150か国を目標としていますが、5月30日に発表されたのは、国内の企業・団体12社によるパビリオン構想です。
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 (2025年日本国際博覧会協会 十倉雅和会長)
 「民間企業・団体ならではの創意工夫をこらした展示や演出を行っていただくパビリオンであります。まさに博覧会協会の花であり、万博の魅力の1つとして欠かせないものであります」
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 のべ来場者数が6400万人を超えた1970年の『大阪万博』。当時はガソリン車が当たり前でしたが、時代を先取りするダイハツの「電気自動車」。
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 人が頭を出した状態で全自動で体を洗い乾燥させてくれる三洋電機(現・パナソニック)の人間洗浄機「ウルトラソニックバス」。
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 そして、“夢の電話”とも言われた日本電信電話公社(現・NTT)の「携帯無線電話機」など、いまでは実現された未来予想図があふれていました。

「ゼリ・ジャパン」や「吉本興業」などが“構想”を発表

 3年後の万博も「未来社会の実験場」と位置づけられ、将来「あって当たり前」といわれる最新技術を展示しようとしています。

 (ゼリ・ジャパン 更家悠介理事長)
 「うちはずばり『海のパビリオン』『ブルーオーシャンパビリオン』です」

 洗剤やせっけんを製造するサラヤなどが参加するNPO法人「ゼリ・ジャパン」は、プラスチック海洋汚染の防止と海の持続的活用を目指し、パビリオンは軽くて強いカーボンファイバーを使ったものを予定しています。
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 近未来的な卵型のパビリオンが目を引くのは、電力会社でつくる「電気事業連合会」です。「エネルギーの可能性で未来を切り開き、いのち輝く社会の実現へ」をテーマにしています。
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 そして、吉本興業のテーマは「waraii myraii」。世界中の子どもたちが一緒に笑って繋がりあえる空間を計画しているといいます。

 (吉本興業ホールディングス 大崎洋会長) 
 「分断と対立の世の中に“笑いの力”を世界の子どもたちと一緒に示したいと思います」

 民間のパビリオンは来年の4月以降、万博の敷地で工事が始まるということです。