ゴールデンウィークは「巣ごもり」ならぬ「巣づくり」なのでしょうか?“あの鳥”があなたの近くの電柱でも巣をつくっているかもしれません。

 大阪市住吉区にある商店街の一角。そこにある何の変哲もない電柱を見上げてみると…。

 (記者リポート)
 「あちらですね、電柱の上にハンガーがたくさん無造作にかかっています」

 幾重にも積み重なったハンガーや針金。まるで蜘蛛の巣かのように張り巡らされています。いったいなぜ電柱がこんなことになってしまっているのでしょうか。
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 取材班が現場に張り込むとそこに…ひらりと羽ばたきながら現れた真っ黒なカラス。どこからかハンガーや針金を運んできて巣をつくっているのです。

 (近くで働く人)
 「びっくりしました。何でここにハンガーとか木のくずが落ちているのかなみたいな。通行人の頭の上に落ちてきたりとか、街中なので余計に怖いですよね」

 近くで働く人によりますと、カラスの巣づくりは4月下旬に突然始まったといいます。はじめは少しならと様子を見守っていましたが、ハンガーや針金の数はあれよあれよというまに増え続けて異様な光景に。
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 そして、電柱のすぐそばでは”フンガイ”する人も…。

 (電柱の隣の部屋で働く人)
 「鳩とカラスがベランダに入り込んでしまって、すごいフンだらけやったんです。(Qフンがさらに増えたらどうですか?)もうちょっとたまりません」

 これまでにもハトのフンに悩まされてネットを張るなどの対策をしてきましたが、今度はカラスという新たな敵が出現したのです。
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 影響はフンが不潔なだけに留まりません。

 (関西電力送配電 岸淳一さん)
 「鳥の巣で使われている針金・ハンガー・木の枝といったものが電線などの設備に接触しますと、停電につながる恐れがございます」
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 カラスが運んできたハンガーがだんだん増えていき電線と電柱の両方に接触すると、ハンガーを通じて電気が漏れ出してしまいます。この「漏電」により停電が発生する恐れがあるのです。こうした問題はカラスの産卵期の春ごろに特に多く、関西各地で毎年約60件確認されていることから警戒を強めています。

 (関西電力送配電 岸淳一さん)
 「鳥の巣を発見された際にはご連絡いただきますと鳥の巣の撤去・確認にお伺いさせていただきます。撤去が間に合わないところもありますので、そこは安全を確認しながら対応を進めています」

 大阪市住吉区でつくられた巣も近く撤去される見通しだということですが、各地でカラスは巣づくりのゴールデンウィークに入っています。