2月3日の毎日放送『よんチャンTV』では、新型コロナウイルスに関する視聴者から寄せられた質問について、医師でもあり公衆衛生に詳しい関西福祉大学の勝田吉彰教授に答えていただきました。
【質問】マンションに住んでいます。もし隣の部屋に感染者がいて窓を開けていた場合、こちらの部屋も換気のために窓を開けていると、その空気が流れてきて感染してしまうことはあるのでしょうか?エアロゾル感染をどのように予防していいのか知りたいです。
(勝田教授)
「これはね、まず心配ないです。エアロゾル感染は、密閉した空間の中で、ある程度以上の高密度の濃度で漂っているものを吸ってしまったらということですよね。まず窓を開けた時点で非常に薄くなります。薄まります。それから、その薄まったものを1粒でも感染したら駄目かといえばそうではなくて、ある程度以上のまとまった数が入って初めて感染が成立しますから、まずね心配しなくていいと思います。どうぞ窓を開けてください。開ける方が正解です」
【質問】夫婦2人暮らしです。もしどちらかが感染や自宅隔離となった場合、その間に使用していた寝具などは、期間終了後、どのように処理したらよろしいでしょうか?
(勝田教授)
「寝具を洗濯できれば通常のお洗濯でいいです。確かに、ウイルスがそこに付着したものはどうなのかといったら、オミクロン株では多少付着している期間が長くなる、1週間以上になるというデータを京都府立医科大学が発表していましたけれども、それにしてもね、接触感染は数が少ないですし、それから寝具のような水を吸うもの、飛沫感染の飛沫を吸うような水分を吸うようなものっていうのはもっと短いですよね」
(大吉洋平アナウンサー)
「京都府立医科大学の廣瀬亮平助教によるデータ(正式な査読前のデータ)によりますと、ウイルスの生存期間は、例えば人の皮膚表面だとデルタ株の場合は17時間、オミクロン株の場合は21時間です。また、プラスチックの表面だとデルタ株の場合は約4.8日で、オミクロン株の場合は約8日だということです。寝具や衣類に関しては通常の洗濯でOKですし、もちろんデータ上はウイルスの生存期間が示されていますが、何か物を触ってウイルスがついて感染するというリスクは勝田先生のお考えではさほど高くないと?」
(勝田教授)
「そうですね。約8日とありますが、これは8日しかない、つまり有限であるという捉え方をしてほしいです。最近はなくなったかもしれないけれども、『あの人が触ったものだから気持ち悪い。捨ててしまえ』なんていう差別がありましたよね。だけど、そうではないんだと。必ず有限なんです。ここから以上はまずは大丈夫だからというのがきちんと数字で出てきているわけだから、むしろこれはね、ここまでなんだという、有限であるという安心材料として捉えてほしいと思います」