安倍元総理が銃撃されて死亡した事件。消防の無線記録から当時の緊迫した様子が明らかになりました。

 7月8日午前11時32分に起きた安倍晋三元総理の銃撃事件。現場で救命活動にあたった奈良市消防局が公開した無線記録は約50分にわたります。
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 【奈良市消防本部の無線記録 午前11時32分】
 「救急指令、加害事故。出動せよ」

 【奈良市消防本部の無線記録 午前11時34分】
 「発砲事件になります」

 通報を受けた奈良市消防本部は直ちに出動命令。
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 3分後には「心肺停止状態と思われる」と現場に向かう隊員に連絡。

 【奈良市消防本部の無線記録 午前11時35分】
 「高齢男性、拳銃で撃たれ現在CPA(心肺停止)状態と思われます」
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 発生から5分後には隊員が心肺蘇生を試みます。

 【奈良市消防本部の無線記録 午前11時48分】
 「頸部に銃創あり。初期波形にあっては心静止。挿管・ルートの方、実施したいと思います。いかが?」

 気道を確保し、酸素を送る処置を取るなど、ドクターヘリが飛び立つまでの緊迫した救命活動の記録が残されていました。
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 一方、事件当時、応援演説のために安倍氏のすぐ後ろにいた奈良市の仲川げん市長は「銃撃だとはすぐに理解ができず 音の衝撃にまず驚いた。常識とはかけ離れた惨状が目の前に広がっていた」と振り返りました。

 (奈良市 仲川げん市長)
 「私も含めて市民の皆さんが本当に日頃よく利用されている場所であり、見覚えがあり馴染みがある場所でですね、このような世界を震撼させる衝撃的な凶行が行われたことについては本当に残念な思いで憤りを強く感じます」