安倍晋三元総理が銃撃されて死亡した事件を受けて、岸田文雄総理は55年間行われていなかった「国葬」を今秋に行うことを決めました。国葬とはいったいどのようなものなのでしょうか。

 55年前の1967年に行われた吉田茂元総理の「国葬」。皇族を含む約6000人が参列し、東京・千代田区の日本武道館で営まれました。戦前は「国葬令」があり、それに従って執り行われていましたが、戦後に失効。しかし、吉田元総理の功績を踏まえて当時の政権が決定し、戦後初めての国葬となりました。
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 (佐藤栄作総理(当時))
 「戦後日本の進むべき方向を定め、もっとも困難な時期における指導者としての責務を立派に果たされました。あなたはまさしく歴史が生んだ偉大なる政治家であります」
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 吉田元総理の国葬で葬儀委員長を務め、1975年に亡くなった佐藤栄作元総理の葬儀は「国民葬」でした。政府と自民党、国民有志が共同で費用を支出する形式で執り行われました。
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 1980年代以降の総理大臣経験者の葬儀は、内閣と所属する政党などによる「合同葬」が主流に。葬儀費用は政党などと政府が折半する形となりました。
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 2020年に行われた中曽根康弘元総理の合同葬では、新型コロナウイルスの影響を受けて参列者などの規模を縮小してホテルで行われましたが、それでも約1億9000万円の経費がかかり、そのうち約9600万円が税金でまかなわれました。コロナ禍で1億円近い税金が葬儀につぎ込まれたことが大きな議論を呼びました。
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 今年7月8日に凶弾に倒れた安倍晋三元総理。岸田文雄総理は吉田元総理以来55年の間行われていなかった国葬とすることを早々に決めました。

 (岸田文雄総理 7月14日)
 「国葬儀を執り行うことで、安倍元総理を追悼するとともに、我が国は暴力に屈せず民主主義を断固として守り抜くという決意を示してまいります」