いよいよ夏休み。「花火大会」も今年から通常開催に戻すというところが多い中、有料の観覧席を設ける動きが加速しています。一体どうしてなのでしょうか。

 夜空を彩る大輪の花火。関西屈指の花火大会の一つである京都府亀岡市の「保津川市民花火大会」は8月11日に開催予定で、過去最多の約1万発が打ち上げられます。

 その花火大会の公式サイトを見てみると、大きく注意書きが。

 【保津川市民花火大会のHPより】
 「今年の花火大会は全席チケット制です。無料席はありません!」
2.jpg
 実行委員会によりますと、2022年まで一部に限っていた有料席を、今年は約2万5000席全てを有料に。無料だった立ち見エリアもなくなります。料金は2000円からで、最も高い1万5000円の「ロイヤル席」はすでに売り切れました。屋台も有料エリア内に設置されます。
3.jpg
 その背景にあるのは2022年10月に韓国・ソウルの梨泰院で起きた群衆事故です。「手薄な警備体制」が問題となりました。イベント時の安全対策の強化が求められる中、実行委員会は花火大会の警備を2022年の約6倍に増強。約8000万円に上る費用に観覧席の収入をあてようというのです。

 これについて地元の人に話を聞きました。

 (地元民)
 「行きたいのは行きたいですね。夏なんで花火イベントは。(有料なので)今年は迷っています」
 「行かないです。有料になったから。高いよな、学生には厳しい」
 「行きます。当然行きます。お金を出しても行きます。それはもう時代の流れじゃないですか」
4.jpg
 一方、今年は4年ぶりの開催となる滋賀県大津市の「びわ湖大花火大会」でも、有料席を前回から1万席ほど増やして、警備員も約200人増強することを決めました。
5.jpg
 (びわ湖大花火大会実行委員会 村上聡志さん)
 「一般観覧席になりますと、どれだけの方が来られるかが読めないので。その点、有料観覧席は座数が決まっていますので警備員の配置ができる。楽しんで帰っていただけるように実行委員会・警備員ともに頑張ってやっていきたいと思っています」

 安全に花火大会を開催するには。主催者側の試行錯誤が続きます。