海外でも社会問題になっている「トコジラミ」。韓国では、トコジラミの発生件数が週50件あまりと、11月初めの1週間に比べて約5倍に増加し、現地メディアは韓国語でトコジラミを意味する「ビンデ」と「パンデミック」をかけ合わせて「ビンデミック」と報じています。

 いっぽう日本国内。11月22日には、“大阪メトロの谷町線にトコジラミが…”といった内容のSNS投稿が複数ありました。こちらは写真付きの投稿ではなく、本当にトコジラミだったか定かではありませんが、大阪メトロは11月24日から全線・約1380車両を順次、掃除機で清掃しているということです。

 あなたの家にも潜んでいるかもしれません。驚異の繁殖力を持つ『トコジラミ』は一体どんな所に潜んでいるのか、害虫の駆除を行う専門家に教えてもらいました。

 (ダスキン・ターミニックス事業部 鬼原雄史さん 今年7月取材)
 「トコジラミ駆除の受注件数は去年に比べて約2倍になっております。他の害虫と違って生ゴミの近くとかではなくて、夜に人の血を吸いに出てきますので、人が寝ている寝室を中心に隠れていることが多いです」

 まず家の中で最も注意すべきは寝室です。トコジラミは人や持ち物にくっついて家の中に侵入し、服やかばんから隙間に移動して潜伏。その後、夜になると活動を始めるといいます。そのチェックポイントは?

 (ダスキン・ターミニックス事業部 鬼原雄史さん)
 「ベッドのマットとヘッドボードの隙間を広げて見ていただいたりとか、マットをめくって見ていただくといいと思います。虫自体がいることもあれば、その虫がした糞のシミが残っていることがあります」

床に「墨汁のようなシミ」を見つけたら要注意!!

 また、トコジラミの糞は墨汁状のシミになるため、本体が見つからなくてもこういったシミを見つけたら要注意です。家具の使用年数や掃除の頻度に関係なく潜んでいる可能性があるといいます。さらに…。

外出先、外泊先から「トコジラミ」持ち帰らないコツ

 (ダスキン・ターミニックス事業部 鬼原雄史さん)
 「カーテンの縫い目の部分、布が重なる部分に隠れていることが結構あります」

 狭いところを好むため、寝室のカーテンや、ドアレールの隅などもトコジラミにとって恰好の潜伏場所に。他にも、人間が長い時間滞在しやすいソファーの隙間や足の継ぎ目、じゅうたんの裏や畳のへりなどもチェックポイントだといいます。

 では、もしトコジラミを見つけてしまったらどうすればいいのでしょうか?

 (ダスキン・ターミニックス事業部 鬼原雄史さん 今年7月取材)
 「トコジラミは殺虫剤もききにくくて、トコジラミがついた衣服・シーツを洗濯しても死滅は難しいです。ご自身で駆除することは難しいので専門業者にご依頼することをオススメします」

 また、お出かけなどの際は、トコジラミを持ち込まないために、こんなことに気をつけてほしいといいます。

 (ダスキン・ターミニックス事業部 鬼原雄史さん)
 「お出かけ先で持って帰ってきてしまうことがあると思います。例えばベッドの近くでスーツケースを開けっ放しにしないとか、服はベッドの近くに置かないできちんとハンガーにかけるということだけでも、だいぶ変わってくるかなと思います」(専門家の解説は、2023年7月4日MBSテレビ「よんチャンTV」より)