大阪府茨木市で熊の目撃情報が相次いでいます。体長約1mの熊が目撃されたほか、小学校のグラウンドで熊の足跡のようなものが確認され、市は「11月に入って、異常な状況だ」としています。「ツキノワグマ」の推定生息数は、京都1640頭(2020年度)、兵庫600頭(今年1月時点)などとされていますが、大阪では調査されていないということです。熊など大型の野生哺乳類が専門の岩手大学農学部・山内貴義准教授は、「関西では元々数が少なく狩猟が自粛されるなど保護に政策が向いていたため、クマが増加傾向にあると考察できる」と分析。「東北は冬眠に向けて被害が収束するとみられるが、関西ではこれから気温が下がってエサが減り、もしかしたら東北のように出没する可能性もある」「暖冬だとエサがあり、冬眠が遅くなる可能性もある」と注意を呼びかけています。(2023年11月9日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)

◎山内貴義:岩手大学農学部准教授 熊や鹿など大型野生哺乳類の専門家 環境省の研修会で「熊の保護・管理」について講義も