大阪湾で見つかったマッコウクジラとみられる“迷いクジラ”は、2月19日に死んでいるのが確認されました。死んだクジラの処分方法をめぐっては、去年1月に淀川の河口付近に現れたマッコウクジラ「淀ちゃん」の場合、腐敗が進んでいることや埋立地がすぐに見つからないことなどもあるとして、市は約8000万円かけて紀伊水道沖に沈めました。一方で大阪府は今回、海に戻すよりも費用がかなり抑えられることや堺市にある府の産廃処理場で場所が確保できたなどとして埋設する方針で、その後は骨格標本化されます。

 また埋設までには学術調査が予定されています。実際に調査に参加される国立科学博物館・研究主幹の田島木綿子さんによりますと、クジラの年齢・出身地・死因などを調べるということですが、現在岸壁に係留されているクジラはガスがたまっている傾向がみられるとしていて、「マッコウクジラは一番爆発のおそれがある種。一刻も早く調査したい」と述べました。また、クジラの体内からは“シャネルの5番”にも使われる貴重な『龍涎香』が見つかる場合もあるということです。

◎田島木綿子:国立科学博物館・研究主幹 クジラなどの解剖調査・標本作製を行う 去年淀川に迷い込んだ「ヨドちゃん」の学術調査に参加

(2024年2月20日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)