158もの国や地域が参加する今回の大阪・関西万博では、日常では触れることのできない海外の文化やグルメを気軽に楽しめます。これまで50か国を取材をしてきた大吉洋平アナウンサーと、万博会場をすでに「5回訪れた」という旅のエキスパート・鳥海高太朗氏に「おススメのパビリオン」や「会場でぜひ食べてほしい異国のグルメ」を聞きました。
世界的ガイドブック&旅のエキスパートが選ぶ「注目パビリオン」
世界333都市59か国で展開するシティガイド「タイムアウト」が、大阪・関西万博で行くべきパビリオンとして挙げたのは、カナダ、UAE(アラブ首長国連邦)、フィリピン、ペルー、オランダのパビリオンです。このうちUAEパビリオンは、200万本のナツメヤシの木がパビリオン全体を支える構造になっていて、その香りも含めて楽しむことができます。
また、4月17日時点で万博へ既に5回足を運んでいるという旅行アナリストの鳥海高太朗氏は、ヨルダン、ルクセンブルクのパビリオン、そして大阪ヘルスケアパビリオンをおススメしています。
スターウォーズのロケ地で知られる「砂漠」で寝そべる!?
タイムアウトが厳選したパビリオンと鳥海氏がおススメするパビリオンの中から、ヨルダンとペルーのパビリオンを紹介します。
鳥海氏が推すヨルダンパビリオンでは、時間を遡る体験ができます。パビリオン内に足を踏み入れると、首都アンマンの“きょうの様子”が映像で映し出され、奥へ進むと200年前、さらには840年前の街並みへと歴史を遡っていきます。
メイン展示室には、映画「スターウォーズ」などのロケ地としても知られる世界遺産「ワディ・ラム保護地域」の砂が敷き詰められていて、裸足で入ることができます。今回の万博にあわせ、22tもの砂を船で運び込んだということです。
さらに、死海の泥や塩などを使ったハンドトリートメントも予約なしで体験できます。
続いて紹介するのは、タイムアウトがおススメするペルーパビリオン。国旗を思わせる真っ赤な入り口が特徴的です。内部には大型スクリーンが設置され、天井のスクリーンを見上げるとナスカの地上絵が映し出されています。まるで現地にいるかのような体験ができます。
また、ペルーの若手アーティストが制作したアルパカの毛で作られた衣装なども展示されています。さらに、美食大国ペルーならではの食べ物や飲み物が時間帯によっては無料で提供されることもあります。
予約不要で楽しめる!世界各国の味
万博では、各国の料理も魅力の1つです。旅行アナリストの鳥海氏が選ぶ“予約不要で楽しめる万博グルメ”を3つ紹介します。
1つ目は、スイスパビリオンの「ハイジ・カフェ」で味わえる、チーズフォンデュやラクレットなどスイスの郷土料理。
2つ目は、北欧パビリオンで食べることができる「北欧風サーモンマリネ」(税込み4500円)。北欧パビリオンの屋上レストランでは、スウェーデン出身のシェフが監修する北欧と日本料理を融合した料理を楽しめます。
3つ目は、フランスパビリオン1階にあるベーカリーのクロワッサン。本場の材料と職人が来日して作る本格的な味わいが人気だということです。
本場のドイツ料理やアラブの伝統料理も要チェック
ほかにも、ドイツパビリオンに併設されたレストランでは、ソーセージなどの定番料理から“家庭の味”として地元で親しまれる料理まで、本場のドイツ料理が楽しめます。
UAEパビリオンでは、アラブの伝統料理「エミラティ料理」を食べられるだけでなく、ラクダのミルクをテイクアウトすることもできます。実際にラクダのミルクを飲んだ大吉洋平アナウンサーは「さらっとした舌ざわり。臭みはなくココナッツミルクに近い味でとてもおいしい」という感想を述べています。
イタリアパビリオンのすぐ横には、ジェラートやドリンクをテイクアウトできるカフェが併設されています。さらに、1人あたりのビール消費量が世界一というチェコのパビリオンでは、1階にビアバーがあり、本場のピルスナービールを現地同様、泡の量が異なる3種類の注ぎ方で楽しめます。
万博にしかない!おススメのお土産&体験
万博ならではのお土産として、鳥海氏は「ミャクミャクテンガロンハット」(税込3740円)や「ミャクミャクカチューシャ」(税込2640円)をおススメしています。これらは西ゲート近くの「オフィシャルストア 西ゲート店 KINTETSU」で購入できます。
ほかにも、東ゲート・西ゲート付近で販売されている公式マップ(税込み200円)は、お土産としても価値があるのではないかと話します。
会場内で行われているおススメの体験としては、光と噴水で彩る水上ショー(予約必要)や、日没後に1000機のドローンが舞うドローンショーを挙げています。
また、大吉アナウンサーのイチオシは、無料でダウンロードできる公式アプリ。現在地と行きたいパビリオンを入力すれば最短ルートを教えてくれるなど、大変便利だということです。
このほか、アフリカなど予算の限られた国々が協力して出展しているパビリオンにも注目です。実際に取材した大吉アナウンサーは「フランスパビリオンやアメリカパビリオンみたいに派手じゃないが、現地の人たちと会話して国の課題を聞くのも万博の醍醐味」と述べています。
さまざまなパビリオンや各国の料理で「世界」を探検してみてはいかがでしょうか。