阪神やオリックスで活躍した野球解説者の能見篤史さんがオリックスのホットな情報をお届けする『能見篤史のバファローズ通信』。今回は、能見さんが期待を寄せるチームの強力な先発陣の一角を担う田嶋大樹投手を“直撃”しました。能見さんたっての希望で実現した対談。熱望していた理由とは?さらに、能見さんが現役時代にしていた田嶋投手との会話の内容など、2人の関係性が伝わるインタビューとなりました。オリ姫として知られるお笑い芸人のチキチキジョニー・石原祐美子さんとともに、田嶋投手の素顔に迫りました。
能見「僕がオリックスに移籍したときに、キャンプで声をかけてくれた」
MBS井上雅雄アナウンサー:今年もオリックスの選手にどんどんお話を聞いていきたいと思います。
一同:お願いします。
井上:改めて2024年のオリックスに期待することはどんなところでしょうか?
能見篤史さん:山本由伸投手という大エースが抜けたんですが、ピッチャーが楽しみなんです。
井上:その山本投手がいない投手陣の中心となって戦ってくれるだろう選手に来ていただきました。田嶋大樹投手です。
田嶋大樹投手:よろしくお願いします。
井上:田嶋投手は、能見さんの第1希望です。
能見:そうなんです。ドラ1です。
井上:念願かなって田嶋投手に来ていただきましたが、なぜ来てほしかったのでしょうか?
能見:僕がオリックスに移籍したときに、キャンプで声をかけてくれたりとかしたので、どんな性格なんだろうなって思ってて。いろんな選手いる中で、タジ(田嶋投手)だけ、いつも1人でいるんですよ。それでちょっと気になっていました。
石原祐美子さん:絶対に能見さんから最初声かけたってずっと思ってたんですけど、田嶋投手から声かけたんですか?
田嶋:たぶん僕からですね。左で実績のある先輩がオリックスに入られて、これは僕の成長できるチャンスだと思って、最初キャッチボールをしていただいたときに初めて声をかけました。
石原:能見さん、めっちゃうれしそう。「俺はタジから声かけられたんだぞ」って思ってそう。
能見:最初、「能見さんってしゃべるんだろうか、静かな人なんじゃないかな」って思わなかった?
田嶋:思わなかったですね。
能見:意外。ほかの選手からは「能見さんはしゃべらないんだろうな」って思われてたので。
石原:ファンもみんな思ってた。
田嶋:えー。そうなんですね。
田嶋「阪神の能見さんという方がいるのは知ってました」
石原:もともとプロ野球をあんまり見てこなかったんですよね?
田嶋:そうです。プロ野球はプロに入るまでは見たことがなかったです。阪神の能見さんを見たことがないので、スッと話せたかなと思います。
能見:プロ野球を見たことがないって、すごくないですか。
田嶋:阪神で活躍されてる能見さんが来るよっていう情報で、すごい人が来るんだって思ってました。
石原:留学生並みの知識ですね(笑)そこも含めて、ファンからしたら田嶋投手ってどういう人なん?って思うし、ファンのプロ野球選手のイメージを覆したのが田嶋投手でした。
井上:どんな野球選手がいるのかなって気になることはなかったですか?
田嶋:一切なかったですね。ただ、阪神の能見さんという方がいるのは知ってました。どんなピッチャーなのかとかは知らなかったです。
石原:あと誰知ってます?ベーブ・ルースは?
田嶋:ベーブ・ルースは知ってます。でも知ってるのは、イチローさん松井さんダルビッシュさんくらいでしたね。
石原:「憧れるのはやめましょう」って言われても、「憧れてないんで」って感じですね。
能見「ピッチングがめちゃくちゃになってて、どうしたの?って聞いたら…」
能見:タジは真面目な性格で、オンオフを切り替えられなかった選手なので、プライベートで嫌なことがあったら、それをマウンドにそのまま持っていってしまうんです。
石原:なんて人間らしい。
能見:ピッチングがめちゃくちゃになってて、どうしたの?って聞いたら、「プライベートで嫌なことがあって、それをマウンドに持っていってしまいました」って言ってて、ちょっと待ってくれと思いましたね。
田嶋:人より繊細なので、ちょっとしたことが気になっちゃってしまうんです。それが心に引っかかった状態でマウンドに上がるんで、ダメだったんですけど、能見さんに来ていただいて、能見さんのおかげで克服できました。
石原:試合前に、能見さんが田嶋投手に「きょうは大丈夫?嫌なことなかった?」って話しかけるっていうのを聞いたんですけど。
能見:そうですね。タジが登板する前は、先に嫌なことをこっちに全部預けてくれという意味で、話しかけてましたね。というのも、プライベートをマウンドに持っていく選手って僕は今まで見たことがなかったので(笑)
田嶋「2024年はもう一つ成長した姿に」
井上:2024年は田嶋投手にとってどんな年にしたいですか?
田嶋:目の前のことを一つ一つ積み重ねて、もう一つ成長した姿になれていればいいかなと思います。
能見:去年はケガもあって途中で戦線離脱した部分もあるので、今年は1年間ローテーションを守ってほしいです。あとは、もうそろそろ2桁勝利を達成してほしいなと思います。
田嶋:頑張ります。