7月3日の練習後に、140人を超える野球部員が集合し、大角健二監督から夏の兵庫県大会ベンチ入りメンバー20人が発表された。その場で、「背番号1」を言い渡されたのは、3年生の今朝丸裕喜だった。

「エースナンバーを背負うことができて素直にうれしい」

春のセンバツでは背番号10でマウンドに上がった今朝丸は、「報徳学園の背番号1を目指して入学して、ここまでやってきた。エースナンバーを背負うことができて素直にうれしい」と気持ちを語った。

今春の選抜大会で2年連続の準優勝に輝いた報徳学園(兵庫)。だが今朝丸は、センバツ決勝で敗れた悔しさを胸に、日々練習に励んできた。「選抜では、インコース、アウトコースに投げ切ることができていなかった。」と、両サイドに投げ切るコントロールを意識して、投げ込みを行っている。

ウェイトトレーニングにも力を入れ、「指にしっかりかかったボールが行くようになった。キャッチャーからもキレが良くなっていると言われます。」とその成果を感じている。

母のおにぎりを毎日5個「授業と授業の間に必ず1個食べる!」

身長188センチの恵まれた体。今朝丸はさらに体を大きくするため、授業の休み時間には、必ず母親手作りのおにぎりを食べている。「授業と授業の間に、必ず1個、6限まで授業があるので毎日5個食べています。その日によって、昆布とか明太子とか具は違うんですが、今一番好きなのはシャケですね。毎日おにぎりを作ってくれる母をはじめ、家族には感謝の思いが大きいです。」

今朝丸は「圧倒する投球をして、まずは兵庫県を勝ち抜く。そして甲子園で日本一になりたい。」と目標を熱く語った。最速151キロ、プロ注目の右腕。まずは2018年(小園海斗(現:広島)らを擁しベスト8)以来となる夏の甲子園出場に向けて、背番号1がマウンドで躍動する。(取材・文 MBSアナウンサー 金山泉)

◆今朝丸裕喜(けさまる・ゆうき)
2006年6月2日生 兵庫県出身 188㎝81㎏ 右投右打 本庄中(関メディベースボール学院)~報徳学園。2年春、3年春ともに背番号10をつけ、選抜大会準優勝。好きな食べ物は、お母さんが作るおにぎりとお父さんが作るチャーハン。

【野球サイコー!取材後記】

「圧倒的」な投球で、夏こそ甲子園の「CHAMP」になる。
※「圧倒的」…B’z「CHAMP」の歌詞。

◆取材・文 金山泉(かなやまいずみ)
MBSアナウンサー。1982年6月5日生、新潟県上越市出身。 野球とB’zをこよなく愛する。投手として首都大学リーグ2部で通算11勝(8敗)をマークした。