からだが不自由な高齢者の多くが「万博に行きたくても行けないと思う」と回答していることが分かりました。

 介護が必要な人も楽しめる万博を目指す民間企業発のプロジェクト「Let’s EXPO」によりますと、からだが不自由な高齢者を対象に調査を行ったところ、約86%が「万博に行きたい」と回答しましたが、そのうち約99%が「実際には行けないと思う」と回答したということです。

 理由として、体力面での不安や1人の外出が困難であることなどが要因としてあげられていて、会場内に専用の休憩スペースの設置や介護士の配置などが求められるとしました。

 ほかにも、多目的トイレの充実や、車いすなどの貸し出しも要望項目としてあがりました。

 プロジェクト関係者は、「専用の休憩所の設置など、ハード面での希望がこれから実現することは、なかなか難しいと考えているが、調査結果をもとに協会に提言はしていきたい。一方で、医師や看護師、介護士などの人材はこちらで確保することができ、配置していいかどうかなど、ソフト面においては協会と協議していきたい」と述べています。

 一方、博覧会協会によりますと、会場内に分散して、バリアフリートイレを合計約90器程度整備するほか、会場内の東西ゲート施設で車椅子、ベビーカー、ハンドル型電動車椅子(有償)の貸し出しを行う予定だということです。 

 Let’s EXPOは今後、課題を博覧会協会に提言し、全ての人が楽しめる万博を実現していきたいとしています。