ブータンで絶滅危惧種の人工ふ化に成功。立役者は日本人でした。

 グレーの羽に白い腹が特徴の「シロハラサギ」。世界でわずか60羽程度しか確認されておらず、絶滅危惧種に指定されています。

 主な生息地であるブータンでは2021年から本格的な保全活動が行われていて、そのサポートを求められたのが、一度絶滅したコウノトリの繁殖に成功した、兵庫県立コウノトリの郷公園をはじめとする支援チームです。

 (兵庫県立コウノトリの郷公園 久下隆史園長)「大変意義のあることだと思っております」

 支援チームは3月と4月に二度、ブータンを訪れ、ヒナの育て方や応急処置の仕方などを伝授。その後ブータンの保全センターが1羽の人工ふ化に成功したほか、別のヒナ1羽も保護し、計2羽の人工飼育に取り組んでいます。

 (兵庫県立コウノトリの郷公園・主任研究員 松本令以さん)「ブータンは機材とか資材とかがそろっていませんので、そういう面での支援がまず重点的に必要かなと」

 今後はブータンから2人のスタッフを日本に招き、獣医診療などの研修を行う予定だということです。