徳島県では夏の風物詩「阿波おどり」に向けて、浴衣染めの作業が行われています。

 阿波おどりで踊り子たちが身に着ける浴衣には、グループを指す「連」の文字などが入っていて、江戸時代から続く徳島市内の染物店では「注染」と呼ばれる伝統技法で染め上げていきます。

 のりをまんべんなく張りのばし、絵や文字を型どった後、染めたい部分を縁取ります。そこに染料を数回に分けて流し入れ、浴衣地に浸透させていきます。その後、水洗いしてのりを落とすと、見事な色合いに染まった布が現れました。

 手作業で染めた浴衣地は、色や線の「にじみ」など独特の風合いがあると人気が高く、今年は200反ほどを染め上げるということです。