神戸市は、再来年度からすべての公立中学校の部活動を終了し、地域のスポーツ団体などによるクラブ活動に移行することを決めました。
市によりますと、平日も含めた全面移行の取り組みは、政令市では全国で初めてだということです。新たな地域のクラブ活動の名前は「KOBE◆KATSU(コベ◆カツ)」。
地域のスポーツ団体などが運営主体となり、クラブチームの指導者や希望する教員などが生徒を指導し、学校施設だけでなく地域の施設などが活動場所になります。これまでの学校単位ではなく、生徒が学校の枠を超えて自分がやりたい活動を自由に選ぶことができるのが大きな特徴です。
「移行」の背景に一体何があるのでしょうか。
近年、中学校の部活動は教員の負担の大きさや少子化の影響で、全国的に学校単位で運営することが難しくなっています。こうしたことから国は2023年度から、公立中学校を中心に、休日の部活動を段階的に学校から地域の指導者やクラブに移行する取り組みを進めています。
今回、平日も含めて全面移行することについて神戸市は…
(神戸市 福本靖教育長)「このままでは(部活動の)持続が難しいなと思ったことが原因で、今回大きな改革に踏み切ることになりました。今、体育館を夜間開放してほしいなどスポーツに親しまれる市民の方増えている、昔より。その人たちが中学生を教えるという大胆なイメージをもたれるのではなく、中学生と一緒にスポーツをするみたいな。運動に限らず文化的な行事もそうですが、子どもとたちと一緒に活動でいる場面を設定して、子どもたちが自分のライフスタイルにあわせて選んで取り組んでいく」
神戸市民はどう受け止めているのでしょうか?
(高校1年生)「部活を楽しみに学校に行っていたので、学校で部活ができないとなると、活動するハードルが上がってしまうかな。友達関係はやっぱり学校の部活があってこそかなと思います」
(女性)「自分の学校にやりたい部活がない子にしたらいいかなと思うけど、もしかしたら自分がやっている部活がなくなっちゃうかもしれない子はかわいそう。でも先生は大変やから、周りに任せてもいいのかなと」
(中学3年生)「気楽にできるからいいかなと思いました。顧問の先生とかの圧とかもなく、がんばれるかなと思います」
(高3・小5・5歳の保護者)「慣れている人が教えてくれる。専門性が強くなって、今より深く学べたりするかもしれない。(Q移動・送迎があるかもしれないが?)負担が正直きちゃうとなると、それを理由にやらない子とかも増えてしまうかなという意味では、受け皿がせまくなってしまうと思う」
市は、来年1月から運営団体の募集を始めるということです。