大阪府立高校で入試、平均倍率は過去最低です。
3月12日午前、大阪府立夕陽丘高校に続々と受験生が入っていきます。大阪府内では公立高校の一般入試が行われました。
2024年度から公立・私立問わず高校授業料の完全無償化を段階的に始めている大阪府。ただ、公立と私立で人気に変化が出ています。
今年、大阪府内の私立高校を受験した専願者数は約2万人と過去最高となりましたが、公立高校の一般入試の志願者数は約3万4000人、平均倍率は1.02倍に。志願者数、倍率ともに過去最低となりました。公立高校の校長は…
(大阪府立夕陽丘高校 宮城憲博校長)「その学校の特色、質の向上が不可欠となるので、そういうところを目指して各学校が取り組むことになると考えています」
さらに、『定員割れ』する公立高校も相次いでいます。このうち、進学校の府立寝屋川高校では募集人員360人に対して志願者数は338人。倍率は0.94倍となりました。
大阪府教育庁によりますと、寝屋川高校は新校舎の建て替え工事中で、新入生は卒業までその校舎を利用できないなどの事情もあるということですが、SNS上では『異常事態』などのコメントも…
大阪府の公立高校は3年連続『定員割れ』となり、その後、改善が見込まれない場合は、『再編整備』つまり統廃合の対象となります。普通科だけでも『定員割れ』となった府立の高校は75校中35校と、半分近くにのぼりましたが…
(大阪府 吉村洋文知事)「定員割れはいずれ来る道。高校を再編しながら高校の質を高めていく。そしてもっと公立高校にも投資をしていく」
一方、これまでと違ったスタイルの公立高校も…。
髪を染めた生徒やピアスを付けた生徒。個性豊かな生徒が通うのは、大阪府立水都国際高校。2月、行われた入試では倍率は1.28倍に。
この高校が人気を集めている理由の1つが『英語教育』。数学や物理などの授業も基本的に英語で行われます。海外への進学に目を向ける生徒から選ばれる高校となっているようです。