入国管理施設で「狭い部屋に丸一日閉じ込められた」。国に賠償を求めた外国人男性らの訴えは退けられました。

 大阪市住之江区の入管施設に収容されていたナイジェリア出身の男性ら3人は2018年、自由時間にほかの収容者14人と6人用の広さの部屋に集まって、施設の医療体制について話し合っていました。その後、職員からそれぞれの部屋に戻るよう指示されたのを拒んだため、「ルールに違反した」などとして24時間ほど不当に閉じ込められたと訴えています。

 (ナイジェリア出身の男性)「17人が呼吸しているので部屋の酸素濃度は非常に低かった」

 また、閉じ込められていた間には『大阪北部地震』が発生し、男性らは入管職員らが安全を確保せず「不当な扱いにより屈辱感を受けた」などとして、国に対し約230万円の賠償を求めていました。

 4月22日の判決で大阪地裁は「地震発生後、交通機関の乱れで職員の確保が困難だった」と指摘。また、「17人は施錠後、パイプ椅子で扉を殴ったり、大声で暴言を吐いたりした」「規律および秩序を著しく害する行為を制止するために必要かつ相当な行為だった」として訴えを退けました。

 原告側は「国側の言い分だけを切り取った不当極まりない判決」として控訴する方針です。