2021年10月04日(月)公開
夜の繁華街ルポ『ゴールドステッカーでも時短せず』ミナミ&キタ...宣言解除から初の週末
編集部セレクト
緊急事態宣言が解除されて初めての日曜日となった10月3日。毎日放送の大吉洋平アナウンサーが大阪の夜を取材しました。
大阪・ミナミの夜の街は?
(大吉洋平アナウンサー)
「現在、午後7時すぎです。緊急事態宣言解除後、最初の週末ですが、戎橋界隈の様子はどうなっているのでしょうか、こちらですね、コロナ禍前までとはいきませんが、若い方々中心に賑わいがかなり戻っている状況ではないでしょうか」
緊張から解き放たれたのでしょうか。大阪・ミナミの戎橋の上では、若者たちが気持ちの高ぶりをぶつけ合います。これまで外飲みを自粛してきたという人たちも夜の街へと繰り出していました。
(大吉アナ)「何食べられましたか?」
(20代の2人組)「中華」
(大吉アナ)「どうでしたか久しぶりに外で飲むお酒というのは?」
(20代の2人組)「久しぶりやな~って。控えてはいたけど、もう…て感じですね。もういい加減にしてって感じ」
(50代の2人組)「やっぱり『許されているんや』っていう気持ちはします。串カツ屋さんでビール飲みました」
(大吉アナ)「いかがでしたか久しぶりの外でのお酒は?」
(50代の2人組)「やっぱり美味しいですよね。外で酔っぱらっている感覚が久しぶりやなって思います」
飲食店を訪ねてみると待ち焦がれた一杯に酔いしれる人たちの姿がありました。これまで我慢を強いられ続けてきた店側は次のように話します。
(UMIYACAFEWestPoint 黒川貴博店長)
「やっとかという思いはありましたね。お酒が飲めるということで、久しぶりに戻ってきてくれた常連のお客さんが多かったので、それは嬉しかったですね」
しかし午後9時までの時短要請は継続中。今なお不安は拭えません。
(大吉アナ)「全ての要請がなくなって、フルで営業できるのはいつごろになりそうですかね?」
(黒川店長)「なんとなくですけれど、今年いっぱいは続きそうかなと思いますね。すぐには収まらないですよね。うちも長い目で見ていますね」
大阪・キタでは時短要請の時刻を過ぎても…
午後9時。大阪府の時短要請に従う店が続々と閉店作業を始めます。この後、私たちはミナミから、大阪のもう一つの歓楽街・キタへと移動しました。
(大吉洋平アナウンサー)
「大阪・キタの歓楽街です。現在、午後10時を過ぎました。府が出している時短要請の時間はとっくに過ぎてはいますが、大勢の若者が街を行き交っています」
大阪・キタの阪急東通商店街は夜10時を過ぎてもなお騒がしさを失っていませんでした。目立ったのは若者たちの姿です。
(大吉アナ)「お酒を楽しく飲まれたんですか?」
(2人組)「はい!楽しかったです!」
(大吉アナ)「何軒くらい行かれたんですか?」
(2人組)「2軒くらいです」
(大吉アナ)「開いているお店を探すのは大変じゃなかったですか?」
(2人組)「大変です」
「全然、余裕で開いてまーす」
(大吉アナ)「きょう何軒くらい行かれたんですか?」
(若者)「3軒ですね」
(大吉アナ)「この時間も開いているお店は結構ありましたか?」
(若者)「ぼちぼちですね」
(大吉アナ)「きょうは何杯くらいお酒を楽しまれたんですか?」
(若者)「5杯ぐらい。チャミスル5杯くらい」
(大吉アナ)「府から飲食店に時短要請が出ているのですが、それは何時までかご存じですか?」
(若者)「午後9時までじゃないですかね」
(大吉アナ)「それ以降開いている店に行くことにはどういう思いですか?」
(若者)「それまではないですね。それまでは行こうとは思わないですね。今から帰ろうと思っているんで」
(大吉アナ)「今でも午後11時前ですけど…」
(若者)「本当ですか?じゃあ帰りますんで」
若者だけでなく…。
(大吉アナ)「宣言解除で生活に変化はありますか?」
(男性)「いつもと一緒!」
(大吉アナ)「一応、飲食店には午後9時までの時短要請が出ていますが?」
(男性)「そうそうそうそう、午後9時までは飲んでいたけど、午後9時以降は歩いてた!」
羽目を外しすぎたのか自動販売機の前に横たわる人の姿もありました。
(大吉アナ)「お兄さんこんばんは。大丈夫ですか?」
(若者)「大丈夫です」
(大吉アナ)「そこで寝ていたら危なくないですか?」
(若者)「まあ結構気持ちいいんで」
ゴールドステッカー認証店なのに…
時短要請に従わない一部の店と、そこに殺到する人たち。宴は深夜になっても続きます。
(大吉洋平アナウンサー)
「午後11時を過ぎていますがこちらのお店は営業が続いています。そしてよく見てみると店頭にはゴールドステッカーが貼られています」
大阪府が時短営業などの感染対策を遵守する店に対して交付する『ゴールドステッカー』。しかし、それが貼られているにもかかわらず、堂々と時短要請の午後9時以降も営業する飲食店がありました。
(大吉洋平アナウンサー)
「あちらのお店、ゴールドステッカーが貼られていますが、午後11時までという手書きの紙も貼られていますね。府の要請は午後9時までの時短営業です」
もはや感染対策のお墨付きであるゴールドステッカーは形骸化してしまったのでしょうか。宣言は解除されましたが油断は禁物です。
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